タタミさんのブログ

お笑い好きの一般人です。宜しくお願い致します。台本を書いたり、大喜利をやったりします。Twitter→@ptnks8

漫才台本その14「赤ずきん」

ボ「赤ずきんちゃんって懐かしいよね」

ツ「それな」

ボ「おばあちゃん。おばあちゃん」

ツ「どうしたんだい赤ずきん

ボ「おばあちゃん。私こんなに大きくなったよ」

ツ「そうじゃなぁ。おっきくなったなぁ」

ボ「いつまでも天国で見守っててね。チーン」

ツ「死んでんじゃねぇか。お仏壇の前かよ。生きてることにしてくれよ」

ボ「おばあちゃん」

ツ「どうしたんだい赤ずきん

ボ「今からおばあちゃんの家に行ってくるね」

ツ「じゃあ俺は誰だ。何役をやってんだよ」

ボ「母方のおばあちゃん」

ツ「ややこしいわ。おばあちゃんの家きたところからやってくれ」

ボ「おばあちゃん」

ツ「よく来たね赤ずきん

ボ「ほんとは来たくなかったけどお母さんが一万円くれたから来たよ」

ツ「余計なこと言わなくていいんだよ。赤ずきんいい子なんだよ」

ボ「後で交通費請求するね」

ツ「がめつい奴だな!そんな子じゃないから赤ずきん。もっと素直でいい子なの」

ボ「ねぇおばあちゃん」

ツ「どうしたんだい赤ずきん

ボ「おばあちゃん」

ツ「どうしたんだい赤ずきん

ボ「おばあちゃん」

ツ「なんだい赤ずきん

ボ「うふ、呼んだだけ」

ツ「付き合いたてのカップルか!名前呼び合って気持ちわりぃな」

ボ「・・・あれ?おばあちゃん」

ツ「どうしたんだい赤ずきん

ボ「おばあちゃんはどうして人間の言葉が喋れるの?」

ツ「バカバカ!いきなり核心に迫るんじゃないよ!細かいとこから聞いてけ」

ボ「あれ?おばあちゃんの目はどうしてそんなに大きいの?」

ツ「それはね、お前のことをよく見るためだよ」

ボ「孫に気に入られようと必死だな」

ツ「余計なこと言うんじゃねぇよ!いいだろ別に」

ボ「どうしておばあちゃんの耳はそんなに大きいの?」

ツ「それはね、お前の声をよく聞くためだよ」

ボ「そうなんだ~!どうしておばあちゃんの耳の穴はそんなに大きいの?」

ツ「え?あの~、耳が大きいからねぇ、その分、穴も大きいんじゃないかな」

ボ「そうなんだ~!どうしておばあちゃんの耳たぶはそんなに大きいの?」

ツ「耳ばっかしつこいなぁ!重点的に聞くな!まんべんなく聞いてこいよ」

ボ「おばあちゃんの腕はどうしてそんなに毛が生えてるの?」

ツ「それはね、お前を抱きしめた時に温かいようにだよ」

ボ「え?おばあちゃん私の体目当てなの?」

ツ「そういう意味じゃないから!もういいから早く口のことを聞いてこい!」

ボ「おっけー、どうしておばあちゃんの口はそんなに臭いの?」

ツ「そこじゃねぇだろ!大きさに関して聞いてこい」

ボ「やっぱり肉食だから臭いの?」

ツ「気づいてんだろ!狼だってよぉ!気付かないでいてくれよ。大きさのこと聞いて」

ボ「おばあちゃんの口は、どうしてそんなに大きいの?」

ツ「それはね――」

ボ「次の4つのうちから選びなさい。A.口が裂けたから、B.人類の進化、C.――」

ツ「なんで選択形式なんだよ!こっちで答えさせろ!」

ボ「おばあちゃんの口は、どうしてそんなに大きいの?」

ツ「それはね、お前を食べるためだよー!」

ボ「きゃー!醤油派?ソース派?」

ツ「のんきか!食べるとき何かけるか聞く余裕ねぇだろ!食べられるんだぞ今から」

ボ「どうせなら美味しく食べてもらいたいでしょうが!」

ツ「そういう問題なの!?食べられる前提でいいの!?もういい、赤ずきん!お前を食べてやるー!がおぉー!」

ボ「きゃー!ってこらー!ちゃんといただきますを言え!!」

ツ「真面目だなぁ!もういいよ」