タタミさんのブログ

お笑い好きの一般人です。宜しくお願い致します。台本を書いたり、大喜利をやったりします。Twitter→@ptnks8

漫才台本その7「湖の女神」

ボ「金の斧銀の斧知ってる?」

ツ「知ってるよ。湖の女神が出てきて「あなたが落としたのはこの金の斧ですか?銀の斧ですか?」って聞いてくるやつだよね」

ボ「ちょっとそれをやってみよう。俺、女神やるから」

ツ「じゃあ俺、斧落とすわ」

ツ「カーンカーン、あ!手が滑って斧を湖に落としてしまった!」

ボ「ブクブクブク、私は湖の女神。あなたが落としたのはこの金の斧ですか?それともこの銀の斧ですか?」

ツ「いえ、私が落としたのは普通の斧です」

ボ「ということは、この金の斧ですね?」

ツ「価値観の違い!女神にとっては金が普通!ヤな女神!」

ボ「は?あんたの普通を他人に押し付けないでほしいんですけど。まじうぜー」

ツ「態度わるっ!なんだこの女神。あーごめんなさい、私が落としたのは鉄の斧です」

ボ「あなたは正直者ですね。正直者のあなたにはこの金の斧と銀の斧をあげましょう」

ツ「ありがとうございます」

ボ「それ水に浮くから」

ツ「偽物じゃねぇか!ヤな女神だなほんと!とりあえず鉄の斧返せよ」

ボ「は?落としたのあんたでしょ?自分で潜って拾いに行けカス」

ツ「態度わるっ!ひどい女神だな!」

ボ「というわけでじゃあね~ブクブクブク」

ツ「いっちゃったし!」

ツ「ちょっと待って、お前のやる女神態度悪くね?」

ボ「こっからだから!とりあえずお前、タバコポイ捨てして!」

ツ「はぁ?お前何がしたいんだよ。まぁやるけど」

ツ「すぱー、ふぅ~、ポイッ(タバコ捨てる)」

ボ「ブクブクブク、ガコガコッ!よいしょ!」

ツ「はっ!道路の排水溝から!さっきの女神が!」

ボ「あなたが落としたのはこのアルミ缶ですか?それともこのスチール缶ですか?」

ツ「いやそれよく溝に詰まってるやつ!誰が詰めたか知らないけど!違います、私が落としたのはタバコです」

ボ「は?落としたんじゃなくて、捨てたんでしょ?このポイ捨てクズ野郎」

ツ「お前が捨てろって言ったんだろ!相変わらず態度悪いなぁ」

ボ「ま、正直者のあんたにはタバコ一生分をあげましょう」

ツ「それは嬉しいわ」

ボ「どうぞ」

ツ「どうも・・・ってこれ一生分?1カートンしかないけど」

ボ「タバコ吸ってるやつの寿命なんてそんなものよ!」

ツ「ひどいな!そんなことないよ」

ボ「というわけでじゃあね~ブクブクブク」

ツ「排水溝に戻っていった・・・きたな・・・」

ツ「いや何やってんのこれ?」

ボ「こっから!こっからだから!」

ツ「こっから何があるんだよ!」

ボ「とりあえず定食屋で箸落として」

ツ「意味が分からんよ。まぁやるけど」

ツ「この野菜炒め美味しいな~、あ!箸落とした!かえてもらお、すみませーん店員さーん!」

ボ「はーい、あなたが落としたのはこのスプーンですか?それともこのフォークですか?」

ツ「いや、私が落としたのはお箸です、ってなんで湖の女神が働いてんだよ!」

ボ「あ!あんたはいつもの木こり!」

ツ「もはや自分が木こりだということを忘れていたよ!てかなんで定食屋で働いてんの?」

ボ「ふんっ!落ちてきた斧を売ったお金だけじゃ生活できないからよ!」

ツ「あれ収入源だったの!?」

ボ「今はまだ下積みの時代なのよ」

ツ「女神の下積みって何!?」

ボ「それ食べたらさっさと帰りなさい!この暇人!」

ツ「いちいちむかつくなぁ!さっさと食べて帰ろ。それにしてもこの野菜炒め美味いなぁ~」

ボ「・・・え?」

ツ「ん?」

ボ「その野菜炒め作ったの、私なんだ」

ツ「女神が作ってんの!?まぁ美味けりゃなんでもいいんだけどさ。すごい美味いよ」

ボ「バカバカ!あっち行け!あんたなんかもう知らないわ!・・・でも、ありがと」

ツ「なんか流れおかしくなってきたよ!」

ツ「ちょっと待てなんか始まろうとしてるぞ!」

ボ「言っただろこっからだって!さぁ次のアクトいくぞ!」

ツ「アクトて!しゃれた言い方すんな!・・・でも次のアクトを待ち望んでる俺がいる!」

ボ「街歩いててハンカチ落として!」

ツ「了解!」

ツ「木こりの仕事も楽じゃねぇなぁ~(ハンカチ落とす)」

ボ「あ、あの~ハンカチ落としましたよ」

ツ「ありがとうございます、って湖の女神!」

ボ「あ!あんたは木こり!・・・あんまじろじろ見ないで・・・今日オフだから」

ツ「女神のオフって何!?」

ボ「オフの日でも、落ちてるものがあるとついつい拾っちゃうのよね・・・職業病かしら」

ツ「女神は職業なの!?役職名なの!?」

ボ「せっかくの休日だってのに、一人で寂しい女神よね。ま、とりあえず形式的なものだから一応やっとくわね。あなたが落としたのはこの金のハンカチですか?それともこの銀のハンカチですか?」

ツ「金銀のハンカチ常備してんのか!?いえ、私が落としたのは布のハンカチです」

ボ「正直者のあなたには、・・・何あげたらいいのかしらね?」

ツ「それなら・・・女神の時間をくれよ」

ボ「え?」

ツ「今日はお休みなんだよね?よかったら遊園地にでも行かない?」

ボ「それってデート・・・バカじゃないの!?女神が遊園地なんて行くと思う!?ほんっとバカね!バーカバーカ!」

ツ「じゃあ、ダメかな?」

ボ「・・・・・・退屈させたら、許さないんだから!」

ツ「さっそく行こう!」

ボ「お前やるなぁおい!手が早いなぁ!」

ツ「いや、いいだろそろそろ!待ってただろ?女神も待ってただろ?」

ボ「正直・・・待ってた!」

ツ「な!だろ!?じゃあ次のアクト行こうぜ!はやく!次!」

ボ「考えてない」

ツ「おおおおい!!なんで考えてないんだよ!!一番いい所だろ!!」

ボ「昨日寝落ちしちゃって」

ツ「そこは頑張れよぉ!もういいよ俺が考えるから!じゃあえっと!デート終わりな!また俺が落とすから拾って!」

ボ「お、おう!」

ボ「楽しかったね!遊園地」

ツ「そうだね・・・、・・・」

ボ「・・・どうしたの急に?黙っちゃって」

ツ「拾わないのかなって思って」

ボ「・・・え?何か落としたの?」

ツ「ほら、もう落ちてるよ」

ボ「なに?どこにも何も落ちてないわよ?」

ツ「女神に出会ったあの日から!貴女に、恋に落ちてるよ」

ボ「!!・・・木こり///////・・・すごい、嬉しい、ぐす、夢みたい、ぐすっ、べ、別に泣いてないんだからね!」

ツ「貴女が落としたのは!・・・悲しみの涙ですか?それとも、悔し涙ですか?」

ボ「ううん・・・うれし涙!」

ツ「正直者の女神には、これを」

ボ「え!・・・指輪!?」

ツ「樹木、三か月分の指輪です」

ボ「木こりぃ/////」

ツ「結婚しよう!」

ボ「いいの?あたし女神だよ!?」

ツ「たとえ湖の女神でも、俺にとっては、大切な一人の女性さ」

ボ「木こりぃぃ//////あ!やだ、涙で化粧が落ちちゃった!」

ツ「貴女が落としたのは金の化粧ですか?それとも銀の化粧ですか?」

ボ「ただのMA〇uillAGE(マキ〇ージュ)よ!」

ツ「ふふっ!あっはっはは」

ボ「うふふふ!」

ツ「ははは!」

ボ「ふふふ!は~、可笑し・・・でも・・・幸せ」

ツ「いやずっと何やってんだよ!!俺たちずっと何やってたんだよ!!変な小芝居してさぁ!」

ボ「よし次は、赤ずきんちゃんと狼の人種を越えた禁断の愛をやろう」

ツ「やらねーよ!もういいよ」