漫才台本その3「ファミレス」
ツ「俺将来ファミレスで働きたいからさ、ちょっと接客の練習させてもらっていい?」
ボ「いいよ」
ツ「俺、店員やるからさ、お前お客さんやって」
ボ「わかりました」
~
ボ「おふぅ!女王様!もっと強くたたいてください!」
ツ「なんの客やってんだお前は!」
ボ「SMクラブ」
ツ「話の流れからしてファミレスの客だろバカたれ。入ってこい」
~
ボ「ウィーン」
ツ「いらっしゃいませー、おひとりさまですか?」
ボ「え?お稲荷様ですか?」
ツ「言ってねぇわ。おひとりさまか聞いたんだよ」
ボ「たしかに、お稲荷はありますけど」
ツ「なんのこと言ってんのかなぁ?さっさと答えろ、おひとりさまですか?」
ボ「後から二人来ます」
ツ「お連れ様ですか?」
ボ「いえ、知らない人です」
ツ「じゃあ一人なんじゃねぇか。最初からそうやって言え」
ボ「一人です」
ツ「おタバコは吸われますか?」
ボ「タバコは吸いません」
ツ「わかりました」
ボ「下駄箱は吸います」
ツ「下駄箱吸うの!?すげーな、びっくり人間かお前は。とりあえず禁煙席ご案内します」
ボ「禁煙席一名入りまーす!!」
ツ「お前が言うな。店員が言うんだよそういうのは。こちらの席どうぞ」
ボ「え、くれるんですか!?」
ツ「そのどうぞじゃねぇよ!どうぞお座りくださいってことだよ」
ボ「どうも」
ツ「こちらメニューです。ご注文決まりましたら、そちらのボタン押してください」
ボ「わかりました。よし、これにしよう。・・・いや~、このボタンかなり使い勝手良いからすべての店で導入するべきだと思いますよ」
ツ「その推してくださいじゃねぇよ!物理的に押せよ」
ボ「ピンポーン」
ツ「はいはい、ご注文は?」
ボ「ハンバーグセットを・・・(指を二本立てる)」
ツ「2つ?」
ボ「2秒で持ってこい」
ツ「無理に決まってんだろ。無茶言うんじゃねぇ。いくつですか?」
ボ「27です」
ツ「歳を聞いてんじゃねぇよ。ハンバーグセットの数だよ」
ボ「え・・・27」
ツ「マジで27なんだ!?食えるのそんなに?あそっか、下駄箱吸うようなやつだもんな、食えるか。じゃあお飲み物は?」
ボ「えーっと、この、ウーロン茶茶茶」
ツ「応援みたいになっちゃってるよ。ウーロン茶ですね。いくつですか?」
ボ「25です」
ツ「よく飲めるなそんだけ」
ボ「よく若く見られるんですよ」
ツ「こっちは歳かよ。ややこしいな。お茶はいくつだよ」
ボ「1つ」
ツ「水分全然取らねぇじゃんか。他にご注文は?」
ボ「あの、このシーザーサラダってのは魔除けの効果はあります?」
ツ「それシーサーだろ。これシーザーだから。お前が言ってるのはシーサーな」
ボ「じゃあそれで」
ツ「置いてねぇよ。沖縄のファミレスでも売ってねぇわ。知らねぇけど。シーザーサラダでよろしいですね」
ボ「じゃあそれのサラダ抜きで」
ツ「シーザーだけになっちゃうよ。困るよ、俺シーザーが何かよくわかってないから」
ボ「じゃあシーザーサラダ。以上で」
ツ「それではご注文の方繰り返します。ハンバーグセットとウーロン茶と、シーザーサラダでよろしいですか?」
ボ「いやーそれにしても最近歩きスマホしてる人多くて危ないですよねー」
ツ「急に素に戻るなよ!ファミレスの途中だっただろ!」
ボ「時間的にもうひとネタできるかなって」
ツ「無理だよ!もういいよ!」
終