漫才台本その1「コンビニ」
ツ「今度コンビニでバイトすることになったから、練習させてもらっていい?」
ボ「いいよ」
ツ「じゃあ僕コンビニの店員やるんで」
ボ「俺今日一日お客さんるわ」
ツ「一日やらなくていいよ。今だけでいいから。さっそく入ってきて」
ボ「わかりました」
~
ボ「ウィーン」
ツ「いらっしゃいませー」
ボ「このカバンに金をつめろ」
ツ「なんでコンビニ強盗なんだよ。普通の客やってくれよ」
ボ「練習したいって言ったから」
ツ「いきなり応用編やめろ。チュートリアルからやらせてくれ。入ってこい」
~
ボ「ウィーン」
ツ「いっらっしゃいませー」
ボ「すみませーん少し遅れましたー、今代わりますー」
ツ「早々にシフト終わらせんな。なんでお前バイト仲間やってんの?客やってよ」
ボ「バイト仲間だってシフト外の時は客だろ。それともバイト仲間は客じゃないと?それつまり三十路過ぎは女じゃないってか?」
ツ「そんな酷いこと言ってねーだろ、客やれ客」
~
ボ「ウィーン」
ツ「いらっしゃいませー」
ボ「すみません」
ツ「はい、なんですか?」
ボ「えーっと・・・唐揚げ弁当とレタスのサンドウィッチと・・・コーラで」
ツ「自分で持ってこいよ!コンビニだぞここ」
ボ「なんだおいサービス悪いな。さてはミ〇ス〇ップだな?」
ツ「店舗によるだろ。サービス良い所もあるよ。商品早く持ってこい」
ボ「じゃあこれとこれとこれください」
ツ「480円が一点、280円が一点、150円が一点・・・」
ボ「あ、あとすみません、このあっつ!あつっ!この白滝ください」
ツ「なんでおでんを手づかみで持ってくんだよ」
ボ「さっき自分で持って来いって言っただろ」
ツ「融通聞かせろよ。おでんは別物だろ」
ボ「おでんは商品じゃないってか?それつまり非処女は女じゃないってか?」
ツ「だからそんな酷いこと言ってねーよ!」
ボ「あ、すみません、やっぱりこのサンドウィッチなしでいいですか?」
ツ「いいですけど」
ボ「あとこの白滝も」
ツ「手づかみしたもの戻すな。お買い上げしろや」
ボ「いくらですか?」
ツ「860円です」
ボ「大きいので払ってもいいですか?」
ツ「どうぞ」
ボ「じゃあ金塊で」
ツ「物理的にかよ。そんなもの出されても困るからやめて」
ボ「じゃあ一万円偽札で」
ツ「偽札ダメに決まってんだろ。本物出せ」
ボ「一万円札で」
ツ「おつり9140円です」
ボ「9000円って多いな、あ、千円あるんで、一万円札に両替してもらっていいですか?」
ツ「最初からそれ出せ馬鹿。その千円を会計で出せよ」
ボ「会計では使えないです。これ千円偽札なんで」
ツ「両替もダメだよ!なんで両替ならいけると思ったんだ。おつり持ってってください」
ボ「はいはい、あ、箸一膳しか入ってない」
ツ「お弁当一つなんでいいでしょう?」
ボ「もっと使うから、三膳くれ」
ツ「そんなこと言って二膳はストックする気でしょう?」
ボ「しないよ。観賞用と布教用だよ」
ツ「マニアかお前は。なんだ箸の布教用って。お前の近所、文明遅れてんのか」
ボ「あとの一膳は保存用だよ」
ツ「何で食うんだよ!」
ボ「手だよ」
ツ「そんなんだから文明遅れんだよ。はい、レシート。ありがとうございました」
ボ「あれ?このレシート」
ツ「なんか間違ってました?」
ボ「布教用にもう一枚くれ」
ツ「いらないだろ。もういいよ」
終